「予約の動きをサトルくん」カレンダー設定シートについて解説します
宿泊施設でレベニューマネジメントをやっていくためには、需要の強弱を予測することが必要です。街なかのビジネスホテルならば「曜日」で需要が変わってくることが多いですが、旅館や民宿、観光地のホテルならば「休日の並び」で需要が変わってきます。この「休日の並び」を事前に登録するのが「カレンダー設定シート」です。
「予約の動きをサトルくん」には、2027年末までカレンダー設定が登録されています(2025年5月時点)。頃合いを見て更新はかけてゆく予定ですが、「あらかじめもっと先まで設定しておきたい」「設定されている休日の考え方がうちには合わない」ということもあろうかと思います。「カレンダー設定シート」の内容と更新方法をここに記載しますので参考にしていただければと思います。
管理区分は『平日』『金曜』『休前日』『休日』の4つです
休前日や休日、平日といった用語について、某旅行会社のHPの定義では「休前日 ⇒ 祝祭日の前日と土曜日」「休日 ⇒ 休前日以外の日曜日と祝祭日」「平日 ⇒ 休前日・休日以外の月~金曜日」となっています。
定義なので当然正しく、またコトバとしての説明もしやすいのですが、宿泊需要を想定するには実態と合わない気がするので、「予約の動きをサトルくん」ではこれとは異なる意味合いで登録しています。
【需要想定の前提】
●週休2日で土日と祝日がお休みの人が多数派という前提で...
●「今日と明日がお休み」の場合に宿泊旅行のニーズが高い(今日泊まる)想定
●年末年始と盆休みは会社が休暇期間として「設定しそうな日」を年別に想定
という、私が以前関わっていたPMSの思想に従って次のように設定しています。
①『休前日』
「今日と明日がお休み」の"今日"に当たる日。土曜日は必ず『休前日』。3連休の場合は初日と2日目が『休前日』。9連休の場合は初日から8日目まで全て『休前日』。②『休日』
「今日は休みだけど明日は仕事」の"今日"に当たる日。多くの日曜日がこれに当たります。連休の場合は最終日が『休日』。土日月が3連休の場合は土・日が『休前日』で月曜日が『休日』です。「今日泊まってしまうと明日仕事に行けない」ので基本は宿泊ニーズが低下しますが、逆に言えば「明日1日だけ有給を取れば休前日料金よりも安く泊まれるので狙い目」という位置づけで、有給の取りづらかった昔よりはかなり需要のある日です。③『金曜』※敢えて金曜「日」ではなく金曜としています
「今日は仕事だけど明日は休み」の"今日"に当たる日。昔あった「仕事が終わってから一泊弾丸旅行に出る」パターンというよりは、上記『休日』同様「今日1日だけ有給を取れば休前日料金よりも安く泊まれるので狙い目」な日として需要があります。祝日が絡まない通常の週末の場合はもちろん金曜日が『金曜』。金曜日が祝日で金土日の3連休となる場合はその前の木曜日が『金曜』です。特殊なケースですが、正月休みやゴールデンウィークなどで水木金土日月が休みとなる様な場合、その前の火曜日を『金曜』、水~日を『休前日』、月曜日を『休日』としています。④平日
上記いずれにも当てはまらない日が平日です。「土日が休み」でお勤めの人にとっては「2日間有給を取らないと宿泊旅行に行けない」ため料金が安くてもなかなか泊まれない日です。
水曜日だけが飛び石で祝日となっている場合、上記某旅行会社の様な一般的な定義だとその前日の火曜日は休前日ということになりますが、土曜日の様な休前日需要にはならないでしょう(仕事があるので)。というわけで、私の設定では火曜日『平日』水曜日『休日』木曜日『平日』です。火曜日は「今日は仕事だけど明日は休み」なので③の例で行けば『金曜』なのですが、今のところそうはしていません。ここだけ少し例外ですね。
カレンダー設定シートの登録について
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カレンダー設定シートの入力 日付と曜日は既存をドラッグして自動入力させると楽です。 休平日区分は「平日・金曜・休前日・休日」のいずれかを入力してください。 ※上記4種以外を入力すると集計がおかしくなります(後述)。 |
設定内容が反映される箇所
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カレンダー設定の内容は「宿泊予約状況表」の休平日区分に反映されます。 休前日行:青色太字 休日:赤色太字 の表示切り替えも自動で反映されます。 |
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「宿泊予約状況表」下段では、休平日区分別の集計も行われています。 ※集計は「平日・金曜・休前日・休日」の4種類しかありませんので、カレンダー設定シートで誤ってこの4種以外を登録してしまうと集計から漏れてしまいます。 |
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年間サマリーシートの月別指標も休平日区分別に集計されています |
以上、カレンダー設定シートの登録についてでした。
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